2020 年 1 月

最初は、そもそも人生100年時代って、本当ですか?
厚生労働省は簡易生命表を発表していますが、最新2018年の平均寿命 男性81.25年、女性87.32年です。
10年前、2008年の平均寿命 男性79.29年、女性86.05年で、平均寿命は毎年延びています。
問題なのは平均余命です。
既に60歳を迎えた人、70歳を迎えた人が更に何年生きるのかを計算したものが平均余命です。
2018年 男性平均余命 60歳時点:22.99年 70歳時点:15.84年、女性 60歳時点29.04年、70歳20.1年
現時点70歳を迎えた女性は残り20年の生活費が足りているのかを考えなければなりません。
これを考えると暗くなりそうですが、暗くならないように今から備えておきましょうというのが、このサイトの趣旨です。
このように平均寿命も余命も延びていますが、実際には人生100年というよりは短いことが分かります。
当社も分かりやすく人生100年というタイトルを使用していますが、出費などの計算は最新の平均寿命等を使用します。

人生100年時代

次に、日本では国民皆年金制度が約60年前の1961年から開始されていますので、国民年金についてご案内します。
なんとなく将来の年金に不安を持っている方(特に若者)は多いですし、制度変更が必要であることは間違いありません。
昔は5人の働き手が1人の老人を支えていた(騎馬戦型)のに、これからは2人の働き手が1人の老人を支える(肩車型)などを、絵で見せられると年金制度が破綻すると思うのも無理はありません。
そもそも「現役世代が払った保険料を高齢者へ給付するという(世代間での支え合い)という仕組み」ですから出生率が右肩下がり且つ移民に閉鎖的な日本では構造的に無理があります。
では国民年金には加入しない方が良いのでしょうか?
今後の制度変更がどのようになるのかは不明ですが、現時点の制度を見る限り加入することをお勧めします。
その理由を3点紹介します。

1.長生きするほど得する
令和元年度の国民年金保険料は1月当り16,410円
これを20歳から60歳までの40年間の支払総額:16,410×12×40=7,876,800円
令和元年度の老齢基礎年金の受給額1年当り780,100円
つまり受給開始11年目からは支払総額よりも受取額が多くなり、これが死亡するまで続きます。

2.年金だけど障害保険
怪我とか障害という事態は嫌なのですが、何らかの事情で障害を抱えた状態になった場合
障害基礎年金という制度があり、障害の状態にある限りお金を受給できます。
(ここに記載している制度の詳細や必要要件は別途ご説明します。)
また大学生も国民年金への加入義務はありますが、勉強は忙しいし金もないから国民年金に加入していないA君。
同じように勉強は忙しいし金もないけど親のアドバイスで国民年金に加入しているB君
(但し、学生納付特例制度で国民年金保険料は払っていません。つまり加入手続きしただけ)
A君、B君が事故で障害を負った場合、A君には何もありません。しかしB君には780,100円が支給されます。
(この金額は障害の程度により変わります)

3.年金だけど生命保険(こちらも加入期間等の必要要件はあります)
残された遺族で子のある配偶者に780,100円+第1子・第2子へ各224,500円(18歳まで)

これだけ手厚い制度は他では見当たりません。
その他にも国民年金の支給財源の半分は税金なので、税金を取り戻すためにも加入した方が良いなどの理由もあります。

老後の心配は金だけでなく、平均寿命と健康寿命の差など色々ありますが、そちらはそちらの専門家にお任せして当社ではお金の専門家として、資産形成について分かりやすくご案内いたします。

内容についてのお問合せ先
業務・コンプライアンス部:03-5826-4785(受付時間:平日10:00~16:00)

 

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