2020年7月

人生100年時代には、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)への加入が必要です。

国民年金制度は素晴らしい制度ですが、現時点でも年間約78万円と少ないので、それだけでは生活費は賄えません。

サラリーマンであれば、その上に、厚生年金がありましたが、こちらも運営難で確定給付から確定拠出へ変更となり、受給額は運用成績次第となりました。

 

その上、人口減少中の日本において受給額が減少するのは避けられませんから、自分で申し込み、自分で掛金を拠出し、自分で運用方法を選び、その掛金とその運用益との合計額を給付として受け取るiDeCo(イデコ)=私的年金制度が設けられました。

 

また昨今フリーランスの働き方が話題になりますが、フリーランスとは自営業のことであり、一般的には厚生年金はありませんから、掛金は68,000円/月と多くなっています。

(別途、国民年金基金に加入している場合は、その掛金との合算)

またサラリーマンの場合には、勤務先での退職金制度によって、掛け金に上限はありますが、転職しても自分の年金として持ち運びできます。

イデコの詳細は https://www.ideco-koushiki.jp/  iDeCo公式サイト を参照してください。

公式サイトには、加入診断やかんたん税制優遇シミュレーションもあり、役立ちます。

こちらでは、イデコの詳細な仕組みを説明するのではなく、人生100年時代には必須の制度であり、例え掛金は少なくとも早々に始めることをお勧めするものです。

 

イデコには、20歳以上、60歳未満であれば誰でも加入できますが、筆者は、50歳未満(現時点は60歳が上限となっているからです。上限が65歳・70歳へ変更になり、加入期間が10年超までの年齢であれば加入すべきです。)の方にお勧めしています。

59歳で加入して1年間だけ税制優遇を受けるという考えもありますが、これまでご説明した長期投資にはなりません。

 

イデコのメリット・デメリット

メリット デメリット
掛金が全額所得控除の対象 60歳まで引出し不可
金融商品から得られる利益が非課税 専用口座の開設・維持に手数料が必要
給付として受け取る時に、年金か一時金を選択し、年金であれば公的年金等控除の対象となり、一時金であれば退職所得控除の対象 積み立てた時に所得控除されている分、給付時に課税される

 

最大のデメリットは、どうしてもお金が必要な時であっても引出しできない!ことです。

自分のお金なのに使えない!!

必ず余裕資金で積み立てるようにして下さい。

とはいえ、財形貯蓄や持ち株で積立をしていても、ある程度貯まれば解約して旅行へ行ったり、車を買ったりしていた筆者の場合には、この「引出しできない」ことが重要で、60歳になった時にまとまったお金があって助かりました。

 

iDeCo(イデコ)は、①掛金が全額所得控除の対象となります。

多くの人が加入している生命保険も掛金が所得控除の対象となりますが上限4万円(一般、介護、個人年金毎)となっています。

所得控除には「給与所得控除・医療費控除」などもありますが、年収700万円の場合、その700万円全額が所得税の対象となるのではなく、そこから各控除を差し引いた残額に対して計算されますので、イデコの掛金全額が控除の対象となるのは、大きなメリットです。

②金融商品から得られる利益が非課税になる。つまり税金がかからなくなるのは、NISAと同じです。

③給付として受け取る時に、年金か一時金を選択することができますし、年金であれば公的年金等控除の対象となり、一時金であれば退職所得控除の対象となります。

 

このように①「お金を出す時」、②「お金を運用する時」、③「お金を受け取る時」に税金で優遇されますから、是非、始めることをお勧めします。

 

ご参考として年収700万円の夫婦二人世帯・奥様は専業主婦で所得税を仮計算します。

生命保険・イデコ共に2万円/月、医療費は年間で8万円

  • 給与所得控除=700万円×10%+110万円=180万円
  • 社会保険料控除(厚生年金・健康保険など)=約100万円
  • 生命保険料控除=4万円
  • イデコ=24万円

 

イデコに未加入

700万円-上記①②③=416万円(課税所得)×20%-427,500円=40.4万円

 

イデコに加入

700万円-上記①②③④=392万円(課税所得)×20%-427,500円=35.6万円

40.4万円-35.6万円=48,000円も所得税が減ります。

所得税が減るということは住民税も減りますが、住民税は各地域で違いますので、仮に課税所得の10%としますと24万円×10%=24,000円の減額となります。

年間24万円しか積み立てないのに48,000円+24,000円=72,000円も税金が減ります。

 

さてイデコを始めるに当り、運営管理機関(イデコの取扱を行う)の選択が必要です。

本来であれば、①掛金を決める(iDeCo公式サイトを参照) ②資産運用の勉強 ③運用商品の選択 ④運営管理機関の選択  となるのですが、当社ではSBI証券(当社の所属証券)をお勧めしています。

 

イデコは複数の商品を金額指定して選択可能であり、転職しても自分の年金として持ち運びできる制度として、国民年金基金連合会及び運営管理機関が長期間に渡り正確に管理する必要があり「管理料・手数料」が必要になります。

A銀行が嫌になったからB証券へ移すことは可能ではありますが、例え、A銀行とB証券が同じ商品を取り扱っていたとしても、その時点で商品を売却して現金にしなければなりません。

国民年金基金連合会へは全ての加入者が加入しますし支払額は同じですが、長いお付き合いとなる運営管理機関を選ぶには、1.運営管理手数料がゼロ、 2.商品の品揃えが良い、 3.利便性・サービス、の観点からもSBI証券となります。

 

運営管理機関の選択の前に、資産運用の勉強が必要なのですが、資産運用につきましては、当ページの過去月に掲載しています。そして、これからもお役立ち情報を掲載しますし、ご不明な場合には電話して下さい。

また運用商品の選択ですが、原則として積立NISAと同じで、株式をお勧めします。

 

なおSBI証券の運営管理手数料は無料ですが、初期費用や国民年金基金連合会の手数料は必要ですし、転職時などに所定期間内で手続きを行わない場合なども手数料が必要となりますので、確定拠出年金定期預金で運用した場合には、利息よりも手数料が大きくて積立残高が積立原資よりも減ることがあります。

長期投資の場合には、価格が変動して損失を被るというリスクはあるものの、株式で運用して大きなリターンを得る可能性に取り組んで下さい。

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